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メキシコの「死者の日」という祭日  2019・11・4

こんにちは!看護師の小原です。
朝晩急に冷え込んできました。インフルエンザが早くも流行り出したようです。
どうぞ皆様お気を付け下さい。
 
11月2日に、「死者の日」というイベントに参加してきました。
私たちの友人仲間のとても大切なメキシコ人が亡くなり、いわば新盆だったのです。
 
11月1日、2日はメキシコの「死者の日」というとてもとても大切な祭日です。
「リメンバーミー」の映画をご覧なった方は大体想像がつくかと思いますが、
まさにリメンバーミーの世界そのもののイベントです。
日本でいうところの「お盆」にあたります。
ただ、日本のお盆とは違い、「楽しく」死者を弔い、思い出す事なのです。
死者の国から戻った故人が、楽しい気持ちで満足して、また死者の国へ戻れるようおもてなしをするよう。
日本の様に数日でなく、11月1日に亡くなった子供の魂が、2日に大人の魂が戻る日とされています。
英語で「Day of the dead」
スペイン語「Dia de Muerutos ディア デ・ムエルトス」
この祭日はユネスコの無形文化財になっています。
メキシコでは、3000年前から祖先の骸骨を飾る習慣がありました。
そして、アステカ族の女神、更に死者の貴婦人「カトリーナ」に捧げる祝祭へと
変化し、スペイン侵略、カトリック諸聖人の日などが融合され、アステカ暦より現在のような形になりました。
メキシコ人はとても熱心なカトリック教徒が多い国です。
 
アステカ時代、人は死ぬと太陽への捧げものにあると考えられていました。
死は恐ろしい事でもなく、避けるべきことでもなく、神に近づくごく自然で、時に喜ばしい事でもあると考えられていて、死者を弔う際の明るさにつながるのです
 
この日は、オフレンダと言う祭壇を作り、個人の遺影、お塩、お水、十字架、お花、食べ物、柑橘類
キャンドル、、お酒、そして絶対必要な、マリーゴールドのお花、お砂糖で作られた骸骨と「パン デ ムエルトス」というオレンジとアニスの香りのするパンをお供えします。
パペルピカドという、カラフルなメキシコ風切り紙や、想像上の不思議な動物もモチーフを飾ったりと、ともかく賑やか、カルフル、派手に祭壇が出来上がります。
マリーゴールドは、死者の世界からこちらへ導く大事な道しるべなのです。
 
そして、女性は「カトリーナ」のメークをして、素敵なメキシコの民族衣装を着て、
男性は骸骨メークや、アステカ族の恰好でパレードを行います。
皆で、ダンスをしたり、マリアッチが歌ったりとともかく賑やかです。
こうして、また故人は死者の国へと帰って行くのです。
 
私も50数年で人生初!!カトリーナメークをしてもらいました(笑)
家族に言わせると、「新日本プロレスの方ですか?!」と言われ放題。
でも、まだこちらの世界にいる友人皆で、亡くなった友人を思い、亡くなった友人は楽しい気持ちでまた死者の国へと戻って行ったと信じています。
 
国が違うと風習があまりに違うことに驚かされます。
ただ、故人を思う気持ちは世界共通、たった一つの思いです。
 
とても素敵な経験となりました。そして、メキシコ人、南米人の方々の心の温かさ
情熱の深さに感心するばかりな一日となりました。
いつか、メキシコの本物の「死者の日」のお祭りに行ってみたいと思います。